リンクス高麗川 LINKS KOMAGAWA

埼玉県西部を流れる高麗川の真の再生を夢見る人たちの集い

埼玉県知事への手紙

知事への手紙

リンクス高麗川では、これまでに数回、埼玉県知事へ向け、手紙(メール)を送っています。

活動資料としてその内容を順次掲載します。

 

 

知事への手紙 2015年9月13日 11:53

 

埼玉県知事 上田清司

 今年は拍子抜けするほどあっけなく夏が終わり、秋の長雨が続く中、高麗の地では、早々と金木犀の香りが漂い始めました。
上田様ににおかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 9月3日付で、「川まるごと再生プロジェクト」高麗川遊歩道計画の経過報告をさせていただきました「リンクス高麗川」でございます。

 前回、8月27日に専門家を招いて、県と市の担当の方々から、この度の工事計画の詳細な説明を受けながら現地の検証会を行い、その際、専門家から指摘されました事項をもとに質問状を、県と市に送らせていただいたことを、ご報告いたしました。そして、約束の期日である9月4日に、お返事をいただきました。この期日を決める際、検討時間が必要ということで、一週間先の9月4日を指定されました。

 その回答は以下とおりです。

 平成27年8月27日に開催されました、リンクス高麗川主催の「第1回高麗川を歩く会」に参加させていただき、誠にありがとうございました。
 また、参加者の皆様からは多くの貴重なご意見やご質問を頂きまして、ねて御礼申し上げます。
さて、リンクス高麗川様から頂きました指摘事項について、以下のとおり回答いたします。
高麗川のまるごと再生プロジェクトにつきましては、地域住民や河川愛護団体、沿川の学校関係者、地元市、県などを構成員とするワーキングチームにより、これまで7回の話し合いを行ってきました。
 この話し合いの中で、日高市が掲げるプロジェクトテーマに基づき、整備計画などを検討してきたところです。整備計画は、遊歩道の整備区間の選定以外に環境や景観への負荷を極力減らす手法や、経済的にも優れた工法などを、合わせて提案させていただき、メンバーの皆様に検討いただき具体化してきました。
今回頂いた指摘事項につきましては、次回のワーキングで日高市や地元代表者などとと考えております。
 リンクス高麗川様には今後とも川のまるごと再生プロジェクトに御理解と御協力をお願いします。
 県では、地域の皆さんの力をお借りして、誰もが川に愛着を持ち、ふるさとを実感できる「川の国埼玉」の実現に向けて取り組んでいきます。

平成27年9月4日

飯能県土整備事務所

 尚、日高市役所 市民生活部 産業振興課からの回答状は、最後の二行「県では~」と日付けが記されていないほかは、全く同文章でした。

 十分検討をされた上での回答であると理解するには、あまりにも安直で、こちらの質問の意図が全く反映されていないことを残念に思います。行政と県民、市民との対話とは、このようなものなのでしょうか。

 この度のプロジェクトにおいて、ワーキングチームが最高決定機関という理解の仕方で間違っていないのでしたら、そこに地元の住民の意思が反映される余地はほとんどありません。何度も申し上げますが、積極的な住民説明会はなされてきていません。そして、その場で様々な意見が出たとしても、今回の回答同様、「計画への反映も含めて検討したい」「御理解と御協力をお願いします」で、片付けられてしまうのではと、考えざるをえないのです。この問題は、日高市の地元住民に対する向き合い方から端を発しているのですが、その問題の解決を待っていては、今回のプロジェクトが、住民不在のまま進んでしまうのです。環境調査もなく、住民の合意もなく、工事が進んでいくことを心から恐れています。
 今回、私たちリンクス高麗川が、このプロジェクトの反対をするためのグループではないことをご理解いただくために「川の国応援団美化活動団体」に応募させていただきました。

 上田様、高麗川は、今のところ辛うじて私どもの自慢の川でございます。今一度、この川に今回の工事計画が合うのかどうか、ご確認いただけないでしょうか。私たちの子どもや孫たちが、整備されすぎた川で遊ぶことよりも、たくさんの生命が宿る豊かな川で、遊ぶことを望みます。埼玉は川の国~高麗川は何回も蛇行しながら里山を下っていく川です。

 最後になりましたが、この度は埼玉県知事選、ご当選おめでとうございます。
私たちの一票が、この片田舎の川の近くからも届いたかと思います。
もし、お時間がありましたら、是非、高麗川をゆっくりご覧になって下さい。たくさんの魅力をお伝えできると思います。また、直にお会いしてお伝えできる機会がありますことを、心から願っております。

 時節柄、くれぐれもご自愛下さい。

           2015.9.7 リンクス高麗川 http://komagawa.link/

   発起人一同 新逹也、岩木隆夫、岩木裕子、遠藤昭一、紙英三郎、高田淳子
   田中まどか、中西一至、簑口乃夫男、藪内研二、藪内志津子、横山秀男

 

知事への手紙 2015年9月3日 13:52

埼玉県知事 上田 清司様

知事におかれましては、息災にお過ごしのことと、お喜び申し上げます。
8月の冒頭、埼玉県が推進しております、川のまるごと再生プロジェクトの1プラン、高麗川日高市内分)遊歩道計画に対しまして「知事への提言」をさせていただいた者たちにございます。その件に関しまして、その後、こちらでも動きがございましたので、ご報告させていただきます。

知事からのお返事に、「地域住民の代表者の方々と一緒に検討し、地域の意見を集約していくよう併せて飯能県土整備事務所に指示」されたとあり、また同事務所から個別説明の打診も頂きました。私どもも、知事にメールをさしあげた数名を含む、高麗川に関心を持つ地域住民が「リンクス高麗川」という、高麗川をさらにすばらしい川にするにはどうしたらよいかと考え、実践するグループを立ち上げました。

したがいまして、本日は 「リンクス高麗川」としてのご報告とお受け止めください。

まず私たちは高麗川の現状を知るために、専門家に現場を見て、ご意見をいただいて勉強することからスタートすることとし、8月27日に、川の環境整備活動で実績のある NPO 法人グラウンドワーク三島から4人の専門家を招いて、工事予定区間の川を歩きながらの検証会を開催いたしました。 幸いなことに県土事務所から3人、市から2人のご担当も同行され、専門家の指摘を私どもと共有していただくことができました。

簡単では有りますが、その内容をご報告させていただきます。今回、来て頂いたのは、河川土木、生物環境、環境デザインの専門家であります。指摘事項は 以下の通りです。

・ 環境影響調査はされていないようだが、なんらかの稀少生物が棲息してもおかしくない環境である。

・ 河川敷の生物相は外縁から水面まで、湿度や光量が連続して推移する環境が重要で、遊歩道がそれを分断してしまう恐れがある。分断されると、乾燥化が進行するなどして、多様な生物相が損なわれ、外来種が繁茂する結果となる。

・ 工事に際して、流路を変更し、工事車輛を入れるための大掛かりな仮設工事が必要な箇所があるが、それによる生態系の損傷や、下流への土砂の流出が懸念される。

・ 過去の上流での工事と、河道の変化や土砂の堆積の関係の調査はされてないようだが、長期間のモニタリングが必要。

・恐らく工事費の2/3はこの架設工事に費やす費用であると思われる。一本の遊歩道を通すという事業の内容の見直しや工事のやりかたの見直しで、時間はかかるが、より少ない費用と環境負荷で親水空間の整備という目的を達成することは可能。

・一本の遊歩道を通すのではなく、アクセスしやすい何カ所かを親水ポイントとして整備し、今ある地形や踏み分け道を利用してつなぐようなやりかたが良いのではないか。

・今の計画では、流路の関係で途中でとぎれる遊歩道となっているが、それではあまり利用されないだろう。

・このような公共事業は住民合意から始めるのが前提。計画段階からワークショップなどで住民の考えをまとめてゆくことが良い事業にするために一番重要である。

・白紙撤回ができないのなら、工事を繰延して、せめて1年間、住民の意見を汲み取った計画にしていかないと、川の再生どころか川と住民感情を壊すことになってしまうだろう。

以上の指摘事項は、8月27日、県・市のご担当者も一緒の場でお聞きしたものです。私どもは、即日県・市にこの指摘に対する具体的な回答とその決定経緯を知らせていただくよう要望書を提出いたしました。そして、県・市にお約束頂いた、9月4日のご回答をお待ちしているところであります。 故にご回答の折りには、その内容と、それに対する私どもの考えを改めて知事へご報告する次第です。

私どもは、今回の調査、指摘により、改めて、高麗川がたいへんポテンシャルの高い川であり、多くの川を愛する住民と行政がうまく協力し合うことで、より豊かな自然環境とそれに親しむ機会に富む、すばらしい水辺空間になる可能性を垣間みることでき、たいへん希望を持つことができました。ぜひともそんな高麗川を実現したいと願っております。

知事におかれましても、「川の再生」高麗川編が埼玉県の誇るべきプロジェクトとなりますよう、お力添えをお願い申し上げます。そして、ご多忙ななかで貴重な休日がございましたら、ぜひとも高麗川にご来遊いただければ幸いです。

         2015.9.3 リンクス高麗川 http://komagawa.link/

 発起人一同 新逹也、岩木隆夫、岩木裕子、遠藤昭一、紙英三郎、高田淳子、田中まどか、中西一至、簑口乃夫男、藪内研二、藪内志津子、横山秀男

 

知事からの返信 2015年8月12日 10:16

知事への提言 2015年8月3日 6:50

公益社団法人 日本写真家協会会員であります、新(あたらし)と申します。
選挙前のご多忙中の所、ご覧いただきましてありがとうございます。

本日は写真家としての立場から、景観・環境に対するお願いです。

実は、私の暮らす日高市に流れる高麗川を対象に、埼玉県事業によります、
「川のまるごと再生プロジェクト」が進行中です。

ところが、それは私たち川の周辺に暮らす住民には寝耳に水の計画でありまして、
川沿いに大規模な遊歩道計画があることなど、工事着工直前の今になって初めて知るに至りました。

計画の中には高麗川を代表する風光明媚な景観が含まれ、
日高市カワセミを市の鳥に制定する切っ掛けにもなったエリアでもあります。
川の両岸は自然林に囲まれ、朝靄の立ちこめる姿の美しい地域でございます。
実はそのような景観を残すエリアは、高麗川の中でも、ごく一部、
今回の計画場所はまさにそのエリアの中枢であります。

さて、写真家としての立場から申しますと、
先に申し上げましたような自然景観を残す風光明媚なエリアに、
その景観を大幅に損ねてしまう遊歩道ができてしまいますと、
それまでの自然豊かな高麗川の印象も一変、下流地域に多く見られるような、
「公園化された水路」という印象になってしまいます。

それは、生きている美しい川の景観に、わざわざ手を加え、
死の川に近づけることに他なりません。
残念ながらそのような川は写真対象にもなり得ず、
地域住民の川への感心を還って薄くするものでありましょう。
また、長い目で見ますと、そのような景観からミスマッチな場所を
訪れる観光客もまばらとなることでしょう。
そうなりますと、本末転倒ということになってしまいます。

ひとつ、便利なものができれば、それまでの大切な何かを失うのは、人、社会の常でございます。
便利なものを導入する際には、慎重な議論が求められます。

この度の「高麗川 川のまるごとプロジェクト」計画は、地域住民置き去りの典型でございます。
このままでは、住民の感情はこわばり、
計画そのものの白紙撤回を要求するという最悪な事態に陥りかねません。
従いまして、ここは計画を一端ストップ、
地域住民への情報開示、住民参加による計画立て直しを切に求めるものでございます。

どうか、何とぞお聞き入れくださいますよう、心よりお願い申し上げます。

最後まで読んでくださり、感謝申し上げます。

       新逹也 拝

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